1999-07-16-金曜日
デザイン・ソフト・セミナー
ゲームで見つけたCG技術、ゲームが気づいたCG技術


場所/山形県創造支援センター 多目的ホール
主催/財団法人 テクノポリス財団


ゲームで見つけたCG技術、ゲームが気づいたCG技術
講師:宮本 茂 任天堂株式会社 情報開発部 部長



彼自身のゲーム制作に対する姿勢、考え方を中心に、彼自身が今後作るであろうゲーム、CGがどんなものかを語ってくれた。
ゲームは3分でやめることができる目メディアである。 まず、宮本氏は自分の製品が評価されていることについて、他の人がやらないことはやらないが、日常にありふれた当たり前のことをやっているにすぎないと語った。
ニンテンドウ64で制作に携わったゲームでは3DCGよりカメラワークに重点をおいて製作したこと。
ゲームはさらにハードのスペックがあがり、インタラクティブで現実に近いものになるのは当たり前である。
3DCGになったとき、映画的手法は必要になる。ただ、それをゲームに映画的手法を取り入れるのか、ゲームが映画になるのかは作る側の問題。
ただ、彼自身は映画的手法を取り入れる方向で今後もゲームをつくっていきたいと考えている。
3DCGのゲームをつくるときはデザイナーはまず、技術を考えなければいけない。それはレンダリングの優先順位を決めておかないとレスポンスの良い、インタラクティブなものはつくれない。プログラマも技術だけではなく、デザインセンスが必要である。
彼自身は工業デザイン、プロダクトデザイン出身で、今もその考え方は大変役にたっているという。彼はあくまでゲームデザインはプロダクトデザインと通じるものがあるが、作家(アーティスト)がつくる作品だとは思えない、むしろ製品(商品)と呼ぶものにすぎないと、クールな側面も見せた。
「ゲームはまだ、フロンティアである。またリアルタイムにどう処理していくか、カメラワークをどう考えるかなど課題も多い」と語った。
またゲームをどんな体制で製作しているかも説明してくれた。